【感想】沈黙のWebマーケティングを読んでみた【言葉が大事】
「沈黙のWebマーケティング-Webマーケッターボーンの逆襲」という本を読んでみました。
こちらの本は、Webマーケティングの基礎が学べる実用書となっています。
2015年に発売された本なので5年も経過しているのですが、amazonで検索しても上位に表示されるほど今でも人気の本になります。
本書の構成は会話形式で物語が展開していく「物語パート」と説明に特化した「解説コラムパート」の2段構成になっています。
会話形式のページだけ読んでも内容が分かるようになっているので文字が苦手な人でも読みやすい本になっています。
あらすじ
オーダー家具店「マツオカ」が悪徳SEO会社に騙され、自社のWebサイトの順位を大きく下げられてしまいます。
そのオーダー家具店から依頼を受けたWebマーケッターである「ボーン・片桐」が、様々な策を講じ「マツオカ」の検索順位を上げていくという物語です。
さらにたまたま発生したように見えた悪徳SEO会社と「ボーン・片桐」の対立構造ですが、この両者の間には深い因縁がありWebマーケティングの話を越えたドラマチックな話にも発展します。
実用書としてではなく読み物としても面白い本となっています。
学んだこと
Webデザインの本質は”言葉”
Webデザインとはアートではなく、お客様が欲しがってる情報をどう伝えられているかが重要であると説明してくれています。
せっかく作るなら責めたデザインにしてみようと思いがちですが、アートからは情報を読み取りづらいのです。
当然のことですが、Webサイトを見て人が情報を得るときはサイトの外観ではなく中に書かれているコンテンツ部分ですよね。
代表者の挨拶やお客様の声だったり、そういったところから人は情報を取得します。
もちろんサイトの外見が不格好すぎるのは問題ですが、それ以上に中に書いてある言葉が重要になってくるとのことです。
マイナスをプラスに転換する
SWOT分析というものを聞いたことがありますでしょうか。
割と有名なので聞いたことがあるという人もいると思います。
簡単に説明すると、自分の強みと弱みを内環境と外環境に分けて分析する手法です。
こちらの本では、マイナス面に着目しプラスに変換することが大切であると記載されています。
例えば、プログラミング初心者がプログラミングのブログを運営しているとします。
この場合、技術力の記事では他のプログラミング系ブログには太刀打ちできません。
当然、現役でやっている人や突出して才能のある人がいるからです。
このマイナス要素をプラスに転換するとすれば、例えば初心者から一人前の技術者になるまでの過程を話すというのが効果的かと思います。
プログラミングができないという弱みを、できないから伝えられるという強みに変換するのです。
とても勉強になる内容でした。
感情を動かすコンテンツを作る
こちらは外部SEO対策の内容です。
外部からのリンクをどう集めたらよいのかということがとても詳細に書かれていました。
ざっくり要約すると
- 人は他者からの「共感」を求めてコンテンツをシェアする生き物である。
- 特に面白いとか楽しいといったポジティブな感情になれるコンテンツほどシェアされやすい。
- 感情を動かすコンテンツができたらSNSなどで拡散させる必要がある。
といった内容です。
いわゆる正攻法なバズらせ方の一つを教えてくれています。
また、コンテンツ関連の話でいうと、セールス用の「セリング」ページとリンクを集めるための「コンテンツ」ページに分けるとよいと書かれています。
アフィリエイトでいえば、いわゆる資産記事というものが「セリング」ページでバズらせる目的の記事が「コンテンツ」かなと思います。
この辺の使い分けを意識して今後のブログ運営もやっていきたいなと思う次第です。
Web版と書籍の違い
Web版は物語パートだけ
書籍版には解説コラムパートが追加されています。
物語の中では伝えきれていなかった詳細な話が収録されています。
最後に少しだけ物語が追加されている
物語というよりかは、話のオチのようなものが追加されています。
マーケッターが使うスキルの一つが単語だけ紹介されていました。
気になる方は書籍版を購入してみてはいかがでしょうか。
まとめ
本自体は結構なページ数があるのですが、会話調で進行する部分が多いため一日かからずに読めてしまいます。
ギャグというか規格外な描写が結構出てくるので面白可笑しくWebマーケティングを学べます。
興味のある方はぜひ読んでみてください。
Webライティングに特化した版も発売されているようなのでそちらも読んでみたいと思います。