なぜ未経験はWeb系エンジニアを目指すのか。あえて過酷な道を行く選択について考える。
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頑張れ…
最近Twitterを見ていて多いのがWeb系エンジニアに憧れる若い人たちです。
中には30代からの異業種転職を目指しているという人も見かけます。
いきなりですが、ずっと思っていた疑問を言います。
なんであえてそっち(Web系)に行くの!?
僕はWeb系を目指したことがないので、なんでそんなに憧れを抱けるのか完全には理解できていないです。
おそらく情報商材紛いのインフルエンサーがWeb系には多いことに起因しているのではと思っています。
なぜ未経験はWeb系エンジニアを目指すのか。
学習サービスの乱立
「Progate」や「ドットインストール」を始めとする学習サービスがここ数年で多く登場し、初学者にも勉強しやすい環境がでてきました。
なかでもWeb系の技術を前面に押し出している学習サービスが多いことが昨今の動向です。
トレンドに合わせているということもあるでしょうが、Web系エンジニアを目指す人を増やす一要因になっているのは確かですね。
プログラミングスクールの乱立
2018年あたりからプログラミングスクールが乱立するようになりました。
しかも中を見るとWeb系エンジニアを養成するコースばかりです。
需要があるサービスを行うのは当たり前なのでしょうがないですが、これもWeb系エンジニア人気に拍車をかけてますね。
プログラミングスクール自体はいいものだと思っているので、今後はもっと幅を広げて学習できるといいと思います。
インフルエンサーの先導
個人的には一番害悪だと思っている部分。(中には本当に優秀な人もいるので、出会えたら最高)
中でもオンラインサロンを運営していたり学習教材を売ってる類の人は避けるのが無難です。
インフルエンサーの発言は全部広告であり、自分のサービスに引き入れることを主軸に置いています。
影響されてWeb系すげーとならないように注意してください。
プログラミングスクールに行くのを否定して自分のサービスに引き込もうとしているのも嫌なところですね。
フリーランスや副業といった自由な働き方をイメージする
フリーランスとか副業という最近のトレンドがあります。
今の若者世代は会社に執着していない人が多く、自由な働き方に憧れるケースが多いです。
そのイメージに該当するのがWeb系エンジニアという感じですね。
ただし、案外個人で仕事を取るのは難しかったりします。
というより個人で仕事取れる手腕があるなら、あえてエンジニアになる必要のない人が多いですね。
Web系エンジニアへは過酷な道のり
ポートフォリオ作成という謎文化
Web系には謎のポートフォリオ作成文化があります。
就職や転職に当たってWebサービスを個人で開発することで技術力を証明するというものです。
なので未経験からの転職をする場合は、一人で開発できるレベルを要求されるということになります。
これはインフルエンサーなどがWeb系企業への志願者を増やしてしまっているために、質の悪い人を排除する役割を持っていいると考えられます。
通常であれば入社してからの社内研修でほとんどの人が技術を習得していけるので、事前の技術習得はそこまでいりません。
ここで99%が脱落します。
Sierでポートフォリオとかは聞いたことないですね。
スタートアップやベンチャー系企業が多い
簡単に言ってしまえば小規模で挑戦的な企業が多いということになります。
立ち上がって数年という若い企業が多いとも言えます。
こういう企業はルールこそそこまできちんと決まっているわけではないですが、圧倒的に成果を要求されます。
日々プレッシャーの中で仕事をしないといけないというのは想像以上にきついものです。
よくインフルエンサーがいう発言の中に、Web系の人材は数年で会社を移動して技術を積み重ねていくというものがありますが、成果を上げられなくなって転職しているケースの方が多いと思います。
営業が取ってきた仕事をのんびり捌くSEの方が僕には合ってます。
技術が常に切り替わる
技術革新はIT業界にいれば当然のように意識するポイントですが、Web系はそれが馬鹿みたいに早く切り替わります。
サーバーサイド言語でいえば、数年前まで「Ruby」が最強だーと言っていたのが今は「Go」が最強だーと言いつつ、最初に消えるのは「Go」かもしれないと言っています。(自分でも何を言っているかよくわからない←)
フロントサイドでもフレームワークの種類が多く出てきて取捨選択を迫られるようになってます。
クラウド系のサーバーも爆発的に広がって「AWS」や「GCP」など出てきました。
今後も圧倒的速度で新技術が現れては消えていくと思うので、冗談抜きに定年まで勉強漬けになるでしょう。
一つのものを突き詰める方が自分には合ってます。
勿論大きな変化があれば柔軟に動きますが。
スピードが速すぎて将来どうなってるか分からない
Web系業界、将来見えてる人いない説。
どこの業界でも将来どうなっているか分からないながらある程度は予想しておくものですが、Web系は将来が見えない職業No1です。
上記でも書きました技術進歩が速いところがポイントです。
極論仕事がなくなるかもしれないですからね。笑
WordPressでWebサイトを容易に構築出来ている点を考えればフロントエンジニアの職も危いですし、AWS等の大頭でバックエンドエンジニアの仕事も簡易化されています。
5年後、10年後をちゃんと意識してWeb系を目指した方が良いです。これだけは本当に。
この点はSierとて将来のことは分からないです。
AIがコーディングできるようになるかもしれないですし。
まあそうなった時は管理側やコンサル側に回ればいいだけなので、案外仕事には困らなそうです。
まとめ
ということで今回は「なぜ未経験はWeb系エンジニアを目指すのか。」というテーマでまとめました。
やはりおいしい話にそそのかされている人にはつらい現実が待っていそうです。
1990年前後にバブル景気が日本でもありましたが、まさにWeb系がその状態になっていると思います。
- 人が増えれば技術の希少性が減る
- 単価は安い方に傾く
- 誰でもできる仕事になる
近いうちにバブルがはじけて、Web系エンジニアとなった技術者が大量に職に困ることにならないか心配です。
Web系エンジニアになるなと言うわけではなく、きちんと現状と将来を見て進むべき道を決めた方が良いと思います。